メンサ級のIQテストはネット上にいくつもあり、どれを信じればいいか迷いやすい分野です。
選ぶときに見るべきなのは、問題の難しさや出た数字の高さではありません。
大事なのは、その数字がどんな手順で作られたかです。
この記事では、メンサ級をうたうテストを比べるための判断基準を、チェックリストの形でまとめます。
「メンサ級」が指す範囲を先に決めておく
基準は全人口の上位2%
JAPAN MENSAに入会するには、入会テストで人口全体の上位2%に入る必要があります。
50人に1人という位置で、標準偏差15で換算するとIQ130前後に当たります。
同じ上位2%でも数字は変わる
標準偏差とは、点数の散らばりを決める物差しの幅のことです。
幅を24に取るテストでは、同じ上位2%の境目が148という数字で表示されます。
つまり「140が出たからメンサ級」とは言い切れません。
どの物差しで出た数字なのかを確かめないまま比べると、判断を誤ります。
メンサ級IQテストの難易度をどう読むか
図形だけのテストが多い
メンサ級をうたう無料テストの多くは、図形の配列に隠れたルールを当てる問題ばかりで作られています。
この形式で分かるのは主に推論の力で、語彙・記憶・処理のスピードは対象外です。
得意・不得意で数字が上下する
図形に自信がある人ほど、このタイプでは高めのIQが表示されがちです。
逆に言語系が得意で図形が不得手な人は、本来の力を下回る数字になることがあります。
結果は知能の全体像ではなく、一部分を映したものと受け止めておきましょう。
「難しい=正確」ではない
問題が難しいことと、点数の付け方が正しいことは別の話です。
難問ぞろいでも、採点の基準があいまいなら数字は当てになりません。
信頼性のチェックリスト
テストを受ける前、または結果を見たあとに、次の項目を確かめてください。
| チェック項目 | 信頼しやすい表示 | 注意したい表示 |
|---|
| 基準になったデータ | 何人の受験データで点数を決めたか書いてある | 人数や集め方に触れていない |
| 物差しの幅 | 標準偏差がいくつか明記されている | IQの数字だけが大きく表示される |
| 数字の安定性 | 受け直してもほとんど動かない | 受けるたびに10以上ぶれる |
| 測っている範囲 | 図形・言葉など、どの力を測るか説明がある | 「知能のすべてが分かる」と断定する |
| 料金の出し方 | 結果を見る条件を受ける前に示している | 結果の直前で急に支払いを求める |
| 位置づけ | 目安・練習用であると書いてある | 公式の証明や診断のように見せる |
上の3つ、つまりデータの人数・標準偏差の明記・受け直しても動かないことがそろっていれば、目安としては十分に使えます。
出題と点数づけの根拠が確かなら、画面上で受けるか会場で受けるかは大きな違いになりません。
チェックリストを手元に置いたまま、まずは一度測ってみるのが近道です。
無料でIQテストを受ける
無料のメンサ級テストが高めに出やすい理由
採点が甘く作られていることがある
正解数のわりに点数の上限がゆるく、受けた人がうれしくなる作りのテストは少なくありません。
ネットで高い数字が出たのに、会場の試験では届かなかったという声も見かけます。
基準にした集団が偏っている
メンサ級をうたうテストにわざわざ挑む人は、そもそも考える問題が好きな層に偏っているはずです。
そうした層を母集団にするか、世間一般の人を母集団にするかで、同じ得点でも表示されるIQは別物になります。
同じテストを繰り返すと上がる
図形のルールを探す問題は、場数を踏むほど解くのが速くなります。
同じテストを何回も受けていると正解を覚えてしまい、点数が実力を上回っていきます。
今の位置をつかむなら、初見のテストで取った1回目の点数を物差しにするのが確実です。
数字の帯ごとの進め方
チェックを通過したテストの結果を使って、次に何をするか決めます。
| 出た数字(標準偏差15の場合) | おすすめの進め方 |
|---|
| 125に届かない | 苦手な分野を鍛えてから、時間をおいて測り直す |
| 125〜130の間 | 別の物差しのテストを最低2つ受けて、ぶれないか確かめる |
| どの物差しでも130超が続く | 受験料をかけて本番に進む価値がある |
130のすぐ近くにいる人ほど、この見極めが大切になります。
複数のテストで130台を安定して出せるかどうかが、申し込むかどうかの分かれ目です。
本番の前に知っておきたい入会ルール
会場で受ける入会テスト
会場テストを受けるには11,000円が必要で、対象は15歳以上の人です。
18歳未満なら、保護者の承諾書も用意します。
挑戦できるのは一生で3回までで、不合格なら次の申し込みまで最低1年待つ必要があります。
締め切りは開催日の10日前で、合格後は入会金と年会費の負担もあります。
試験問題は非公開で、所要時間が会場でおよそ1時間ということ以外は分かっていません。
検査の証明書で申請する方法
会場で受験する以外に、知能検査の証明書を出して入会を申し込むルートも用意されています。
使えるのは成人用のWAIS、児童用のWISC(各版)で、申請から遡って1年以内に受けたものだけです。
証明書は日本語であることが必要で、判定料は5,500円。判定の回数も生涯3回が上限です。
オンラインのIQテストの結果を証明書がわりに出すことはできません。
細かな条件は変わることがあるので、申し込む前に必ず公式の案内を確認してください。
WAISなどの個別検査も選択肢に入れる
WAISは、医療機関などに出向き、心理職の担当者と向かい合って受ける検査です。
語彙を含む言葉の力、推論、短期の記憶、処理の速さという4つの指標をまとめて、総合の数字を算出します。
所要時間は1〜2時間ほどで、費用や保険が使えるかは医療機関や受診の理由で変わります。
図形だけのテストでは見えない得意・不得意まで分かるので、自分の偏りを知りたい人に向いています。
判断に迷いやすい3つの場面
1つのテストで130を超えたとき
1つの結果だけで申し込みを決めるのは早すぎます。
物差しの違うテストでも130台が続くかを見てから決めても、遅くはありません。
テストごとに数字がばらばらなとき
まずは各テストの標準偏差をそろえて読み直してください。
それでも10以上ずれるなら、ぶれの大きいほうを目安から外すのが安全です。
15歳未満の子どもが受けたいとき
会場の入会テストは15歳以上が対象なので、すぐには受けられません。
証明書の対象には子ども向けのWISCも含まれるので、年齢の条件を公式の案内で確かめてから検査を考えるのが現実的です。
まとめ:数字の高さより作り方で選ぶ
メンサ級のIQテストを選ぶときの要点は3つです。
- 上位2%の数字は、標準偏差によって130にも148にもなる
- データの人数・標準偏差の明記・受け直しても動かないことを確かめる
- 無料の図形テストは高めに出やすいので、複数の物差しで安定を見る
受験は一生で3回、落ちれば1年待ちです。
高いスコアに気持ちが乗って申し込む前に、ぶれにくいテストで今の位置を確かめておきましょう。
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